営業は流行に敏感たれ、といわれます。投資ならばESG、そして製造業ではカーボンニュートラルであります。CO2、つまり二酸化炭素をとにかく減らさないと。
なるほどと思うもののその手法は無理難題です、しかも西欧の都合だけで決められたもの。いつもの話であります。
迷惑千万なのは、これが最先端の流行とばかりお先棒をかついで浮かれる連中です。マスメディアと自称識者であります。
欧州のEV推進はディーゼルで勝ち目がなくなったから
欧州では自動車のEV化を急速にすすめるそうです、クルマの電子化は私たち下請の営業にとって年来の課題でありましたが加速させるとか。
西欧を手本に2030年には内燃機関で動く自動車の販売を禁じたいとしています。
きっかけは欧州グリーン・ディールで、日本のメディアではこれぞヨーロッパの環境意識のあらわれとしていますが、西洋かぶれもここまでくれば笑止千万です。
聞くたび欧米人はルールを作るものの強さを知っていると思わずにいられません。
ひらたくいって人がわるい。流行に敏感でありますなどといえば連中はあざ笑うでしょう。
欧州がEVを推すのは自動車のエンジン技術でもう勝ち目が無いからです。
もっといえばディーゼルで勝ち目がなくなったからで、ならば余力のあるうちにルールを自分に都合よく変えてしまうほうが良い。
ハイブリッドは極めて効果的な技術ですが、欧米の自動車メーカーの手にはおえません。それでこれまではディーゼルでした。
VWが偽物のクリーンディーゼルで捕まらなければ今更EVなどと言いません。しかも話は損得にあらず、これが善行といわんばかりです。
そういう人の悪さが欧米、ことに欧州人にはある。
おのれの損得計算を正義づらで語るなど太い奴らではありますが、その臆面のなさは一面あっぱれではあります。
なお電機・電子部品の業界にあるものでEVの環境負荷は低いと考える人は少ない。
バッテリーの効率が低くその生産は大きく環境を破壊すること。そしてなによりクルマに電気が届くまでのロスが大きすぎるからです。
クルマに充電するということ・電気が来るまでのロスが大きすぎる
クルマまで電気をもってくることは現在の技術ではとても非効率です。
発電、送電、そして充電時に多くの電力が熱となって失われることは電源ICやインバーターの開発者がほどんど身にしみて思い知っています。
全個体電池は業界ではここ数年来の拡販テーマですが、それは商売になるからです。それでエンジンを超えるほど効率がいいとは誰も思っていません。
EVはカーボンニュートラルどころか運用する社会システムの効率が実用に足らないと皆知っている。
そしてバッテリー製造そのもの。中国が生産地になるだろうとのことですが、かの地に行けばわかりますが改善されつつある今ですらひどい。
大量のバッテリーなど作れば汚染も大変なことになるでしょう。
目に見えるクルマさえきれいならば良いなど、なにが環境の保護でしょうか。
欧州よりもトヨタのほうがCO2削減に貢献している
エネルギーはガソリンなど燃料のかたちでクルマに運び、それを燃やした高効率エンジンや更にはそのエンジンで発電してモーターで走るほうが環境にははるかによい。
量産されていない技術になにがあるかは存じませんが、トヨタのハイブリッドは現時点では代替が見つからないほど優れております。
VW以下の他社はついに作れませんでした。エンジン単体すら敵わず、窮して偽データを作るに及んだのです。
なお最初に捕まった同社幹部は米国の、それもフロリダで逮捕されました。バカンス目的の渡米であったといいます。
起訴はされてもこれしきのこと、捕まるはずはないと思って入国したのでしょう。
ふざけた話で彼らの環境意識なるものがよくわかります。
EV推進について豊田章男氏(トヨタ自動車社長)が不愉快そうに話したのも当然で、CO2削減という点では凡百の環境活動よりもトヨタ自動車のほうがはるかに貢献しています。
繰り返しますが欧州にあのような技術はありません、これから作れる見込みもない。であればこそのEV化推進です。
なお私はあれは怖いものだと思っていますが、EV車を増やすならばそれこそ原子力発電の比率を大幅に増やさない限りCO2は減らないでしょう。
今冬は需要増による停電が危惧されましたが、そもそも現在よりはるかに供給の余力がなければ多くの自動車が一斉にする急速充電なんぞ対応できません。
環境先進国としてドイツが話題になりますが、再生可能エネルギーは天候に大きく左右されます。
実際かの国はかなり前から電気の相当量をフランスから買っていて当のフランスでは電力の7割が原子力発電によるものです。
日本では舶来ものの不都合は言わないに限る
笑止はメディアや一部の進んだ人々で、ほとんどはしゃいでEVにおける日本の遅れを指摘しています。
あれはいってみれば明治以来のならいです。
舶来仕込みつまり「海外通」を誇るもので、本邦の遅れを難じるほど西洋人に近づき、すなわち進歩していると得意げですが、ただのにせ外人です。
日本が遅れているというのなら欧米だって同じようなものでしょう。
遅れているはずの我が国で広範囲にわたって森が枯れるなんて聞いたことがありません。ドイツは未だ続いていて、その理由もかつては酸性雨でしたが今は違うと言いはじめた。
何が違うのだか分かりはしません、そもそも都合の悪いことは言わないのも我が国と変わりません。
電子部品は売るしか能がない営業すら知っているEVの非効率など、技術記事向けに専門家を雇っているメディアならばとうにご存知のはずですが言いません。
「言わないことは嘘ではない」のは三流真面目の得意技です。
メディアだけでなく日本のインテリには昔からにせ外人になりたいがために、西洋の不都合を知っていてもわざと言わないという悪い癖があります。
海外通は自分だけでたくさんだからです。
最近お客様はコロナの話をほとんどしなくなりました。案件はもう来年(年度ではありません、2022年1月以降)のことを話しています。
薬がいきわたれば騒ぎは終息する、そもそも少なくない人たちが元の生活に戻ろうとしており、それを止める論調も弱まってきたと察しているのです。
ならば経済活動も平常に近く戻りましょうから。
今の騒ぎっぷりは無かったかのように、この程度の死亡率で騒ぐほどのことはないという声もある、などと報じるメディアも出てくるでしょう。
そんなことあるはずがなかろう、では前のあの報道はなんだったんだと思われるでしょうが、流行に敏感とはそういうものです。
風向きが変われば何を言い出すかわかったものではありません。